先日、10/31のことだ。東京の両国にお客さん先に打ち合わせに行く必要があった。その前に渋谷でもう1件の打ち合わせがあったのだが、こちらが予想以上にスムーズに済んで、現地に到着したもののだいぶ時間があった。 天気のいい穏やかな日、両国の観光案内所というのがあって、入ってみて散策マップをもらった。あらためて両国が下町で江戸の歴史の遺構、碑などが多い町だと気が付いた。いくつか見て回ったのだが、明治の文豪 芥川龍之介のゆかりの場所でもあるようで、小学校の入口に、芥川の「杜子春」の最後のほうの一節が彫り...
続きを読む≫ 2017/03/03 11:54:47 メイン
子供の頃はともかくとして、社会に出て働くようになって、出世をしようとは思わなかったけれども、稼ぎは増やそうとしてきた。勿論犯罪は犯していないつもりだし、ビジネス上であまりに卑劣なことはしてこなかったと思う。基本は、職人的な腕、技術力がメインの武器だったけれども、それだけじゃあ勝てない。勝敗があって相手を叩きのめすための画策をしたり、罠をしかけたり。時に解雇、退職に追い込んだり、非情な決断も行った。けして誉められることばかりをしてきたわけじゃない。恨みもずいぶん買っただろう。
その結果、一時はそれ...
続きを読む≫ 2012/12/06 09:12:44 メイン
子供の頃に杜子春を読んだ時には、「もしお前が黙っていたら、おれは即座にお前の命を絶ってしまおうと思っていたのだ。」という一文が、怖さとともに印象に残った。また、「これはなんかズルイ」とかも思った。自分のことを思ってくれる母親の部分、それに対して禁じられていた口を開く杜子春そのものも、しっかり覚えていた。

けれど、両国の芥川龍之介の杜子春の文学碑に、彫りこまれていたのは、物語の最終のあたりだが、違う部分だった。

「お前はもう仙人になりたいという望も持っていまい。大金持になることは、元より愛想が...
続きを読む≫ 2012/11/06 14:30:26 メイン
俺は、もう一度、杜子春を読んで見たくなって、そのうちアマゾンあたりで本を買う時に、まとめて他のと一緒にGETしようと思っていたのだが、すでに著作権フリーになっているようで、青空文庫に掲載されていた。短編なんでスラっと読んでしまえる。

http://www.aozora.gr.jp/cards/000879/files/43015_17432.html

日本の名作とか古典とか、小学生や中学生のこと、学校の指定で読まされた記憶があっても、年齢を重ねてから自分で読む・・・のは、なかなかできないこと...
続きを読む≫ 2012/11/06 14:37:46 メイン
最初に読んでから数十年が過ぎている。俺はキリストの「人はパンのみに生きるに非ず」というのは大好きな言葉だけど、勿論、パンは必要だと思う。キリストは労働や働くことを卑しい否定するべきこととしているわけじゃない。男(あるいは一家のメインの稼ぎ手)が、パンを稼ぐことに汗を流さず、「人はパンのみに生きるに非ず」といっているとしても、何だかなぁとしか思えない。杜子春だって、「泰山の南の麓に一軒の家を持っている。その家を畑ごとお前にやるから、早速行って住まうが好い。」と、最後に仙人から住まいと食べる方法もも...
続きを読む≫ 2012/11/06 14:34:15 メイン
Takominさんから、コラム「芥川龍之介の杜子春 両国にて」に関して、意見、感想、経験談を寄せていただきました。(2014/5/26)

両国は芥川龍之介が生後七ヶ月から育った土地です。その両国の、両国小学校の一角に、芥川龍之介の短編の「杜子春」の一節を刻んだ碑があります。「杜子春」といえば「蜘蛛の糸」と並んで芥川龍之介の児童向けの作品の代表作です。自ら命を絶ってしまった芥川龍之介。しかし彼の作品は亡くなって90年近くたっても、大人だけでなく子供達にも読み継がれているのです。彼のゆかりの地であ...
Sakuyuさんから、コラム「芥川龍之介の杜子春 両国にて」についての感想、意見、体験などをいただきましたの掲載します。(2014/6/12)

芥川龍之介と言えば、日本人の大人なら誰でも一度は耳にしたことがある名前ですよね。「杜子春」も有名ですね。でも、今ではそれが無料でネットで読めるようになったとは。私も後で読み直してみようと思います。短編だからすぐに読み終わるとは思いますが、わざわざ買いに行くとなるとついでの用事まで待つことになるから、やはりネットで無料はいいですね。教科書などで自分の趣味...
コラム「芥川龍之介の杜子春 両国にて」について、Ryo Angel さんから意見、感想、経験談を寄せていただきました。(2015/4/15)

芥川龍之介といえば私がいち早く思い出せるのは「蜘蛛の糸」です。幼い頃、この「蜘蛛の糸」という話を聞いてすごく怖いとかんじました。その時は確か絵本でよんでもらったのかな?地獄の絵がそれはもう恐ろしくて恐いもの見たさでなんども見直した記憶があります。自分だけ助かればいいやと思う心は行けない事なんだと思ったのを思い出します。自分はそうなった場合、沢山の人と一緒...
「芥川龍之介の杜子春 両国にて」についてのMikiAkamiさんのコメント
芥川龍之介の蜘蛛の糸と杜子春は児童向けに書かれたものとして有名ですね。児童文学などに指定されてたり、推薦されている書物って、大人になって改めて読むと、その作品の奥底に隠れているものが見えたりするので、新鮮な気持ちで読み返すことができますね。私は児童文学や推薦図書というのが子どもの頃嫌いで、なぜか大人たちに自分の思想などをコントロールされているような気になったりして、どちらかというと詩集やノンフィクションなどを読んでました...